子宮体がんで、肺に転移し、闘病を続けている
鈴木さんのお話、2回目です。
鈴木さんの声・言葉から、多くのヒントや励み等を
見つけていただけると幸いです。
(敬称略:インタビュー日付-2014年8月7日)
●ある看護師さんとの出会い
下江:「今回も、大変な中、お話いただけるということで、
ありがとうございます」
鈴木:「いいえ、どこへでも行って話をしたいという気持ち
に変わりないので、大丈夫ですよ(笑)」
下江:「がん患者の方々が参加できるような集いの場、と
いうのはあるのですか」
鈴木:「はい、少ないながらもありますね。実は先日も、
2日間のグループワークのようなものがあって、
行ってきました。この身体ですので、ちょっと無鉄砲
かもしれなかったのですが(笑)。
それは患者だけでなく、看護師も多く参加されて
いました。昔、私が勤めていた病院の同僚も来て
くれてうれしかったですね。
そこで、1人の看護師の方と出会ったのが印象に
残っています」
下江:「それはどんなことだったのですか」
鈴木:「その方は、軽い気持ちで患者の声を聞いてみよう
という感じで来られてたとのことでした。ところが、
私の姿を見て、“命をかけて来てる人がいる、軽い
気持ちで来た自分が恥ずかしくなった“と話して
くれたのです。
お昼の時間になって、私は食べれそうなものを
持参してきてはいたのですが、その方が声を
かけてきてくれて、”何か食べやすいものを買って
来ましょう“と。それでゼリーを買ってきてくれたん
です。帰りも車の手配をしてはいたのですが、
その方は“帰りは大丈夫ですか?車で送りましょう
か“と。また、次の研修があったら送りますよとも
言っていただきました。
明らかにその方の姿勢が変わっていましたね」
●今は“この病気になってよかった”と感謝
下江:「いろんな病気に接している看護師の方でも、患者
さんの深い気持ちまでは分からないのですね」
鈴木:「私もこの病気になってからは、今までの自分の
がむしゃらな生き方とは違う、1日1日が貴重な
時間です。毎日が気づかせてもらったり、感謝
したりの繰り返しですね。
だから“この病気になってよかった”と今は感謝
しています(笑)。もちろん、いろんな人の力や応援
をもらっています。みんなが応援してくれている、
そして仲間がいるってことはとても心強いです。
その中で、自分でできることは自分でやりたいの
です。そして、元気になったら、皆さんに恩返しが
したいですね、看護師資格も活かして」
●心配なのは、やはり収入のこと
下江:「ところで、お仕事を辞めてらっしゃるので、失礼
ですが、生活の方は大丈夫ですか」
鈴木:「患者さんが一番心配・問題なのが、やはり収入
のことです。
この病気は、40代、50代の働き盛りの人たちが
多いので、治療で皆さん収入が減ることになります。
私も今は傷病手当のみで生活していますが、期限
は1年半なのでこの10月半ばで切れてしまいます。
失業保険は3年間猶予があるので、元気になれば
使うことができます。先日、担当のケースワーカー
さんに聞いたら、障害年金の対象になるとのことで、
お医者さんに診断書を書いてもらい、それが役所に
通れば、お金をもらうことができます。
ただ、私が元気になったとしても元のハードな看護師
の仕事には戻れないでしょうね。他の仕事を探さない
といけないでしょうが、それも楽しいことかな、
チャレンジだなと思っています(笑)」
「そんな状態ですが、普通は65歳以上でないと
もらえない介護保険が申請できるとのことで、申請
して“要支援2”の認定を受けました。自分はケア
マネージャーの資格を持ってますが、これで介護
する側、される側両方のことが分かるようになりました。
“いろんな経験させてもらってるな、面白いな”と、
自分を客観的に見れるのも面白いですね(笑)」
下江:「鈴木さん、すごくポジティブですね(笑)。逆に、こちら
が感動しています」
~次回へ続く~
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