子宮体がんで、肺に転移し、闘病を続けている
鈴木さんのお話、4回目です。
鈴木さんの声・言葉から、多くのヒントや励み等を
見つけていただけると幸いです。
(敬称略:インタビュー日付-2014年8月7日)
●突然のプロポーズ
下江:「立ち入ったことをお聞きしたいのですが、よろしい
でしょうか」
鈴木:「答えられることなら、どうぞ」
下江:「ご家族の環境についてお聞きしたいのですが…」
鈴木:「夫とは病気になる以前の7年前からうまく行ってなくて、
3月に離婚しました。ところが、ずっといい友人であった男性
が昨暮から真剣になって、『あなたをずっと応援する、支え
ます』と言い出したんです。まだ、離婚が成立する前でした
が、彼とは遠距離でもありましたし、何しろ自分がこんな
状態なので、『頼むから健康な人と一緒になって』と
言いました。
それでも、メールや電話のやり取りが増えるにつれて、彼は
深みにはまっていったようで(笑)、離婚も決定していました
から、私も彼の申し出を受けることにしました」
下江:「それはまた(笑)!」
鈴木:「遠距離とはいえ、彼の存在は大きいですね(笑)。私が
大阪を離れることができないので、彼が大阪に来ると言って
います。ですが、現地で商売をやっているんで、その始末が
ついてからになると思います。
いつもメールや電話で、『体調はどうだ、食べれてるか』と
言ってくれたり、マーカー(がんの値)が下がった時は一緒に
喜んでくれました(笑)。
いい時も悪い時も、彼は私の状態を全てわかってくれて
います。彼は『お前の足になりたい、自分たちの経験が役に
立つなら、どこへでも行こう』と言ってくれてます。
がんの人たちに希望を持って生きてもらうために、それが
できるのはうれしいことだと、私たちは思っています」
●人の役に立てる何かがしたい
下江:「ところで改めてですが、鈴木さんの人生観は病気に
よって、どのように変わりましたか」
鈴木:「看護師時代は、管理職として若手を育ててきましたし、
がむしゃらに働いてましたんで、それなりに収入も多かった
です。
しかし、今では“収入なんかどうでもいい、自分たちが
食べる分だけでいい“と思っています。そして、病気で
元気のない人が元気になってくれればいい、そういう
機会や場があれば、出かけて行きたい、お役に立てる
何かがしたいと思っています。
その理由の1つには、そんな機会がなければ引きこもりの
状態になって面白くないからです。しんどくても“社会と
つながっていたい”のです。グループワークや診察以外
でしたら、どこへでも行って、病気の方とお話がしたい
ですね。
友達との付き合いも大事にしたいです。実は、先日、
昔の同僚仲間と温泉旅行に行ってきたんですよ。みな
看護師ですから、何かあった時も安心ですし、何よりも
看護師時代は仕事ばかりで、旅行になんか行ったことも
なかったんです(笑)」
●ネイルでモチベーションアップ!
下江:「先ほどから気になってたんですが、ネイルアートをされて
ますね(笑)」
鈴木:「はい(笑)。看護師時代は仕事柄できませんでしたから、
それもありますが、ちょっとでもおしゃれをして、病気への
モチベーションを上げるためにも楽しんでます」
~次回へ続く~
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